ドンダップ省博物館(オケオ文化 ) [ベトナム発]
Arts of Ancient Viet Nam: From River Plain to Open Sea (Museum of Fine Arts)
- 出版社/メーカー: Museum of Fine Arts Houston
- 発売日: 2009/03/24
- メディア: ハードカバー
東南アジアの博物館、おすすめ(仏教美術関連) [ベトナム発]
2018年ぐらいから2023年にかけて、コロナの時期を除いた3〜4年間で、東南アジアの多くの博物館を訪れました。以下がそのリストです。このリスト以外にも小さな街、寺院や遺跡、出土地に隣接する小規模な博物館(展示室)にも行きました。一番の目的は東南アジア初期のヒンドゥー、仏教美術を見る為です。1、2ヶ所を残してほぼ全てまわれたと思います。タイは多いのでエリア別に分けました。また国、エリア別のおすすめも書いておきます。何かの参考になれば幸いです。写真はアンザン省のクメール族の村です。
(タイ北部)
チェンマイ国立博物館
ランナー郷土史博物館(チェンマイ)
ハリプンチャイ国立博物館(ランプーン)
チェンセーン国立博物館(チェンラーイ)
メーファールアン芸術文化公園(チェンラーイ)
ナーン国立博物館
ニタット文化会館(パヤオ)
ワット・リー、ウィアンパヤオ博物館(パヤオ)
・おすすめはハリプンチャイ国立博物館です。理由はハリプンチャイ美術がたくさん見れるからです。博物館以外にもタイ北部の寺院はチェンセン美術、ランナー美術の宝庫てす。
(タイ中部)
バンコク国立博物館(バンコク)
ジム トンプソンの家(バンコク)
プラ・パトム・チェディー国立博物館(ナコンパトム)
チャオサームプラヤー国立博物館(アユタヤ)
ウートーン国立博物館(スパンブリー)
スパンブリー国立博物館(スパンブリー)
ナーラーイ国立博物館(ロッブリー)
チャンセーン博物館(ナコーンサワン)
ラームカムヘーン国立博物館(スコータイ)
カムペーンペット国立博物館 (カンペーンペット)
ラチャブリー国立博物館(ラチャブリー)
プラチンブリー国立博物館(プラチンブリー)
・おすすめはウートーン国立博物館とプラチンブリー国立博物館です。タイ初期、ドヴァーラヴァティー期のものが中心で館内の展示も素晴らしいです。ロッブリーのナーラーイ国立博物館は遺跡の内部にあり雰囲気もいいです。バンコク国立博物館は展示品の質も量も半端ではないので見学に半日はかけるつもりで行きましょう。途中、要休憩です。
(タイ東北部)
コーンケーン国立博物館
ピマーイ国立博物館(ナコーンラーチャシーマ)
マハーウィラウォン国立博物館(ナコーンラーチャシーマ)
ワット プラタートパノム博物館(ナコーンパノム)
・おすすめはコーンケーン国立博物館です。タイ東北部の美術はここでじっくりと勉強しましょう。
(タイ南部)
タラン国立博物館(プーケット)
ソンクラー国立博物館
ナコンシータンマラート国立博物館
・3ヶ所とも素晴らしい博物館です。一番のおすすめはナコンシータンマラート国立博物館です。シュリーヴィジャヤ美術関連。
(ミャンマー)
国立博物館(ヤンゴン)
ミャンマー国立博物館 (ネピドー)
インワ考古学博物館(サガイン)
Sri Ksetra考古学博物館(ピイ)
バガン考古学博物館
モン州立文化博物館(モーラミャイン)
シャン州Cultural Museum(タウンジー)
・おすすめはピューの遺跡とその出土品が見れるSri Ksetra考古学博物館。そしてミャンマーの首都ネピドーのミャンマー国立博物館です。
(カンボジア)
カンボジア国立博物館(プノンペン)
アンコール国立博物館(シェムリアップ)
プレアー・ノローダム・シアヌーク=アンコール博物館(シェムリアップ)
・おすすめは断トツでカンボジア国立博物館(プノンペン)です。
(ベトナム)
ベトナム国立歴史博物館(ハノイ)
ダナン・チャム彫刻博物館(ダナン)
歴史博物館(ホーチミン市)
ホーチミン市美術館
以下メコンデルタ地域
ロンアン省博物館
ティエンザン省博物館
カントー省博物館
アンザン省博物館
キエンザン省博物館
ビンロン省博物館
ドンタップ省博物館
クメール族文化博物館(チャビン省)
・おすすめは歴史博物館(ホーチミン市)とメコンデルタ地域ではアンザン省博物館です。扶南、オケオ文化関連。
(ラオス)
ルアンパバーン国立博物館
ラオス国立博物館(ヴィエンチャン)
ワット・ホーパケオ(ヴィエンチャン)
ワット・シーサケット(ヴィエンチャン)
・おすすめはやはりルアンパバーン国立博物館です。ヴィエンチャンではワット・ホーパケオが一番です。
(インドネシア)
インドネシア国立博物館(ジャカルタ)
(その他)
メトロポリタン美術館
ボストン美術館
東京国立博物館
奈良国立博物館
京都国立博物館
大阪市立美術館
奈良文化財研究所飛鳥資料館
クメール族文化博物館(南部チャビン省) [ベトナム発]
ヴィンロン省博物館(オケオ文化 ) [ベトナム発]
最後の写真はヴィンロン省とティエンジャン省の県境のメコン川に架かるミートゥアン橋から撮影したもの(東側)です。
Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
- メディア: ハードカバー
Arts of Ancient Viet Nam: From River Plain to Open Sea (Museum of Fine Arts)
- 出版社/メーカー: Museum of Fine Arts Houston
- 発売日: 2009/03/24
- メディア: ハードカバー
弥勒菩薩に変身したヴィシュヌ神像 (扶南美術) [ベトナム発]
前置き長くなりましたが頭部を比較した写真でも分かるように顔や美術様式が非常によく似ています。この2点はほぼ同時期に作られたものだと思います。
Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
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扶南美術とドヴァーラヴァティー美術 比較 [ベトナム発]
<追記>2023年10月27日 同じ青銅製のプレアンコール期(アンコール・ボレイ様式)の仏像(左側)とも比較してみました。年代的にも近いもので体型や姿勢がよく似ています。この時期の仏像頭部は少し顎を引き、若干うつむきかげんです。胸部はフラット、お腹部分は少し出ています。体のラインが繊細に表現されています。
Arts of Ancient Viet Nam: From River Plain to Open Sea (Museum of Fine Arts)
- 出版社/メーカー: Museum of Fine Arts Houston
- 発売日: 2009/03/24
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Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
- メディア: ハードカバー
ヴィシュヌ立像(オケオ文化、6〜7世紀 )歴史博物館(ホーチミン市) [ベトナム発]
右側のヴィシュヌ神の記述
左側のヴィシュヌ神の記述
右側のヴィシュヌ神との比較(写真4枚)
左側のヴィシュヌ神との比較(写真3枚)
ここからは博物館の様子です。
<追記>2023年3月2日 最後にもう1点比較します。写真はホーチミン市美術館に展示されているヴィシュヌ神のトルソー(タイニン省出土、7〜8世紀)です。タイニン省は省の半分以上がカンボジアとの国境に接している省で、個人的にはアンコール・ボレイやプノン・ダ美術に近いと思います。胴体部の比較だけでも体型(スタイル)がそっくりで、ほぼ同時期のものだと推測出来ます。
<追記>2023年5月28日 もう1点比較します。こちらもホーチミン市美術館に展示されているヴィシュヌ神(タイニン省出土、6〜7世紀)です。こちらは頭部は残っていますが修理されている為、首が長くオリジナルの時よりも首が長くなってしまっていますが、顔の表情や胴体部の繊細な造りを見てもかなり優品だと言えます。3枚目が比較した写真ですがこちらも体型(スタイル)がそっくりで、ほぼ同時期のものだと思います。参考まで
Arts of Ancient Viet Nam: From River Plain to Open Sea (Museum of Fine Arts)
- 出版社/メーカー: Museum of Fine Arts Houston
- 発売日: 2009/03/24
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Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
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ヴィシュヌ立像(扶南、シュリーヴィジャヤ様式)その6 [ベトナム発]
<追記>2023年1月27日 このヴィシュヌ神像がオケオ周辺出土のもの(ベトナム歴史博物館蔵)と体型や横顔が近いと記事で書きましたが側面を拡大した写真を掲載しておきます。結論的にはやはり記事(その5)で書いたようにオケオ周辺で作られたヴィシュヌ神像と思います。正面から見た比較は記事(その1)に掲載していますのでリンクを貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2021-10-10
<追記>歴史博物館(ホーチミン市)に展示されているオケオ出土の2体のヴィシュヌ神像と比較した最新の記事を貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2023-02-15
Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
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2023年「タイ骨董日記」ブログ始め [ベトナム発]
あけましておめでとうございます。今年はうさぎ年なのでカンボジアのココナッツカッター(うさぎの木彫り)を飾ってみました。うさぎの手前はイノシシの木彫り(タイ北部、ランナータイ)で私の干支です。ウサギと共に歩むという意味です。ちなみにベトナムではうさぎ年ではなく、ねこ年になります。今年も宜しくお願いします。
ヴィシュヌ立像(扶南、シュリーヴィジャヤ様式)その5(完結) [ベトナム発]
先月約3年ぶりにベトナムに行ってきました。1ヶ月弱滞在しましたがそのうちの10日間をメコンデルタで過ごしました。今回は前回行かなかったカントー省博物館とドンタップ省博物館、それからオケオ遺跡をホテルで借りたバイクで廻りました。またクメール族が多く住む街ソクチャン省にも行ってきました。写真1枚目がベトナム南部のメコンデルタと呼ばれる地域の簡単な地図です。見ての通り中心にメコン川とその支流が流れているエリアです。赤い点を付けたところがオケオの位置です。見ての通りオケオはアンザン省にありますがキエンザン省とカントー省の県境に近いことが分かります。メコン川沿い北側(色がクリーム色になっている部分)はカンボジア南部のタケオ州です。扶南国の都市があったとされるアンコール・ボレイやプノン・ダ寺院があるところです。青丸で囲った省は(博物館)訪問済み省です(2023年10月更新)。今日は以前から何度も記事にしてきた(タイ南部で出土した)四臂のヴィシュヌ神の石像(写真2枚目)について自分なりの結論を書きます。写真3枚目は今回の旅で行ったカントー省博物館に展示されているヴィシュヌ神像(砂岩製、6〜7世紀、オケオ文化)でカントー省内で出土したものです。写真3枚目左側の像は上半身部分だけですが文献にも掲載されています(写真7枚目)。写真4枚目は3枚目真ん中の石像を拡大したものです。この像とタイ南部出土のヴィシュヌ神像を比較したのが写真5、6枚目です。見て通り、美術様式、砂岩の材質感もとてもよく似ていました。またサイズ的にもタイではあまり見かけ小型サイズです。写真6枚目は頭部を拡大して比較したものですが、(インド人風の?)彫りの深い顔立ち、耳の形状、写真6枚目の下側の中型サイズ(左:カントー省博物館、右:ロンアン省博物館)のものを含めても言えますが少しタレ目がちで目尻が長い作風もよく似ていました。以上、結論はタイで入手した四臂のヴィシュヌ神像はベトナム南部カントー省又はオケオ周辺で作られたものが当時船でタイ南部のスラータニーもしくはナコーンシータマラート付近に運ばれてきたものだと思います。年代的には扶南末期の6世紀末から7世紀前半頃のものだと思います。参考に以前の記事のリンクを貼り付けておきます。(完結)
https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2021-10-10
https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2021-10-23
<追記>完結しましたがもうひと記事続きを書きましたのでリンク先を貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2023-01-23
Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
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