今年タイで大流行している「ジャトゥカム・ラマテープ」だがそのジャトゥカムとは今から1000年以上前にマレー半島を統治していた王のことである。その王ジャトゥカムを神仏化した仏像は7世紀ごろからタイ南部で作られてきている。写真のプラクルアンはその当時のものでタイ南部で出土したもの。材質は土製である。テラコッタ製と異なり素焼きはされておらず、型取り後、乾燥させただけのものである。シウィチャイ美術(シリヴィジャヤ美術)は南インドとの東西貿易によりジャワや南インド系美術の影響を受けている。ジャトゥカム・ラマテープ像の独特な座り方はそれらの美術由来によるものである。写真のお守りも当時8-9世紀頃のものである。立て膝であぐらをかいた座り方をしている。

Votive Tablets in Thailand: Origin, Styles, and Uses (Images of Asia)

  • 作者: M. L. Pattaratorn Chirapravati
  • 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr (Sd)
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: ハードカバー