ナコンサワン県チャンセン出土のテラコッタ製 人物像(トルソー)を入手しました(写真1、2枚目)。前々から欲しかった型でチャンセンの博物館に展示されているもの(写真3、4枚目)と同型です。頭部は欠損していますが体型だけでも魅力的で手には果物?、両腕には4連の腕輪、腰にもチェーンのような装飾品、首からはペンダントのようなものを身につけたとても興味深い像です。下にリンクしている文献にも掲載されています(写真5枚目)。最後の写真はタイ南部 ナコーンシータマラート国立博物館に展示されているヴィシュヌ神像(ナコーンシータマラート出土)です。この像はタイで発見された最古(5〜6世紀)の石像の一つですが、テラコッタ製人物像の体型や腰に手を添えた姿等、似ています。このことからもテラコッタ製人物像も同様にインド美術の影響を受けた東南アジア最初期の像と言えるのだと思います。

<追記>2021年3月20日 参考に上の2点を並べて比較した写真を追加しておきます。


The Sacred Sculpture of Thailand: The Alexander B. Griswold Collection, the Walters Art Gallery

  • 出版社/メーカー: Univ of Washington Pr
  • 発売日: 1997/12/01
  • メディア: ハードカバー