ウートン初期から中期の青銅仏頭部(写真1〜3枚目)です。美術的に短い期間に作られたもので、青銅も薄く完品も少ないと言われています。この頭部も残欠ですが美しい緑青や美術レベルの高さから入手して以来、頭部コレクションのひとつになっています。写真4枚目はスパンブリー国立博物館に展示されているロッブリー期(12〜13世紀)後のウートン初期(14〜15世紀)のもので多くの文献に掲載されている頭部です。顔つきはまだクメール美術の影響を残しています。写真5枚目は2点を比較したものですが私のもの(右側)は顎が丸みを帯びており、スコータイ美術(14〜15世紀)の影響を受けているだろうと意見をもらっています。

The Sacred Sculpture of Thailand: The Alexander B. Griswold Collection, the Walters Art Gallery

  • 出版社/メーカー: Univ of Washington Pr
  • 発売日: 1997/12/01
  • メディア: ハードカバー