写真1、2枚目はトラン出土の塼仏で通称「大型」と呼ばれる型です。上段中央に法輪、下の縁部分には仏塔がデザインされており、裏面には古代文字 Ye Dharmaが刻まれています。これらは「小型」や「中型」にはありません。欠損はありますが貴重な型でケースに入れて保管しています。写真3枚目は前記事同様に発掘地近くの展示室で保管されているものすが、左側が「大型」で右側は前記事で紹介した「中型」です。写真4枚目は毎度おなじみになった比較写真です。展示保管室の大型(写真3枚目左側)と比べたものですが同型と分かります。ちなみにこの大型は下の文献にも掲載されています。シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン県出土)記事の連載はここでいったん完結です。話しは変わりますが奈良国立博物館で開催されている特別展「聖徳太子と法隆寺」に行って来ました。出展物は流石に素晴らしく、また展示品も多くたっぷりと楽しめました。奈良は6月20日まで、7月13日からは東京国立博物館で開催予定です。日本滞在中に飛鳥美術の勉強が出来て良かった。

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Metropolitan Museum of Art Series)

  • 作者: Guy, John
  • 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
  • 発売日: 2014/05/06
  • メディア: ハードカバー