先週の日曜日からミャンマーに行ってきました。目的はモーラミャインにあるモン州立博物館の見学です。ここには何点か英文の文献に掲載されているピュー時代の出土品が展示されており以前から気になっていたのですが、やっと行って来ました。行きはタイのメーソートからミャンマー入りしてシェアタクシーでモーラミャインを目指しました。連日の雨で予想はしていましたが大洪水(ツイッターで写真をアップしています)でしたが何とかたどり着けました。地方の美術館ですが展示品の質が高く、また品数もあり、途中停電になりましたがランプを借りてじっくり2時間以上かけて見学し、かなり楽しめました。やはりこのモン州にはピュー時代のものが複数の遺跡から発掘されており初めて見る大きい型の塼仏を拝むことが出来ました。また同時期頃のテラコッタ製のライオン像や古代ビーズ、銀貨等、その後のパガン時代もの、ハンタワディ期のもの、アヴァ時代の青銅仏やモン様式の木製仏等、かなりの優品が展示されていました。州都モーラミャインを中心として南北計約300キロがモン州ですが地理的にアンダマン海に面しており、モン州南端のイェーから南下すればタイのカンチャナブリ県やラーブリー県の西側、さらに南下すればマレー半島ですので東西貿易時代に海のシルクロードの通過点になったことはうなずけます。最後から4、5枚目の写真はコレクションの塼仏(写真下から4枚目の右側)との比較です。やっとこの塼仏の出土地がこのモン州ということが分かり、今回の旅の成果になりました。以前、この塼仏と同型のものをタイ、ロッブリー県の国立博物館で初めて見つけましたが出土地は不明のままでした。その時の記事のリンクはこちらです。https://thaiart.blog.so-net.ne.jp/2018-06-22

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia

  • 作者: John Guy
  • 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
  • 発売日: 2014/05/06
  • メディア: ハードカバー