ランナー木製仏 19世紀頃のものです。袈裟と同じ黄色に装飾された木製仏はラオスでは見られるますがタイではあまり見かけません。また横から見るとよく分かりますが上半身が少し前に傾いた姿勢をしておりラオス木製仏に近い美術の木製仏です。ですが顔はラオスではなくタイの仏像です。ラオスに隣接するタイ北部ナーン県にも近いものがありますが結論から言うとパヤオ県のものだと思います。写真3枚目はパヤオ県ウィアンロー遺跡の博物館の展示品、写真4枚目はパヤオ県チェンカム郡タイルー文化センターの展示室で見たものです。これら2点は16〜17世紀のチェンセン(パヤオ様式)の石仏ですが19世紀頃に外側を同様の色で装飾されています。そして写真5枚目は文献の石仏頭部(チェンセン・パヤオ様式、16世紀)との比較ですが全体のバランスや形状がよく似ており当時の美術様式を継承しているようです。本日タイはウィサカブーチャ(仏誕節)と言う重要な仏教の日(仏日)です。