台座を作って来たので(完結)の予定でしたが、記事を追加します。台座は台座屋に預けて作ることも出来ますが微妙な傾きなど可能な限り本物に近づけたいので再度博物館のものと比較してみました。写真4枚目はホーチミン市のベトナム歴史博物館蔵のヴィシュヌ神像(オケオ周辺出土)、写真5枚目はナコーンシータマラート国立博物館蔵のヴィシュヌ神像(タイ、ナコーンシータマラート出土)、写真6枚目はプラーチンブリー国立博物館のヴィシュヌ神像、写真7枚目はプノンペンのカンボジア国立博物館のヴィシュヌ神像です。見てのとおり、ヴィシュヌ神像は仏像とは異なり、姿勢が斜め上に反っており、頭部は少し上を見つめています。今回この部分にこだわりました。そして完成したものが写真2、3枚目と写真8枚目以降は側面(左側:作ったもの、右側:博物館)を博物館のものと比較したものです。側面の傾きがほぼイメージ通りになったと思います。体型や表情からはオケオ周辺出土のヴィシュヌ神(写真4、8枚目)やナコーンシータマラート出土のもの(写真5、9枚目)との比較がもっとも似ており、このヴィシュヌ神は扶南、シュリーヴィジャヤ系統のものということ分かります。参考にまで。過去の記事(その1〜5)のリンクを貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/search/?keyword=%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%8C%E7%AB%8B%E5%83%8F+%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%A4



<追記>2023年1月27日 このヴィシュヌ神像がオケオ周辺出土のもの(ベトナム歴史博物館蔵)と体型や横顔が近いと記事で書きましたが側面を拡大した写真を掲載しておきます。結論的にはやはり記事(その5)で書いたようにオケオ周辺で作られたヴィシュヌ神像と思います。正面から見た比較は記事(その1)に掲載していますのでリンクを貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2021-10-10


<追記>歴史博物館(ホーチミン市)に展示されているオケオ出土の2体のヴィシュヌ神像と比較した最新の記事を貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2023-02-15


Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Fashion Studies)

  • 作者: Guy, John
  • 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
  • 発売日: 2014/05/06
  • メディア: ハードカバー