ラームカムヘン国立博物館(スコータイ歴史公園) [タイ発]
旅に出ていてブログ更新に少し間が空きました。先日久しぶりにスコータイ美術を勉強しにスコータイ歴史公園入口のラームカムヘン国立博物館に行って来ました。ここを訪れたのは約20年ぶりで博物館内も綺麗になっていました。スコータイ県はタイ北部の最南部に位置しておりピサヌローク県から車で約1時間の場所にあります。美術的にはタイ北部の美術というよりもタイ中部の美術で現在のタイ美術のもとになった美術と言われています。館内の展示品にはスコータイ時代の他に付近で出土したアユタヤ初期(ウートン期等)やロッブリー期の仏像等が展示されています。スコータイ美術はクメール美術(ロッブリー美術)の影響をかなり受けており、装飾品を身にまとったブロンズ製のヒンズー神等、他では見られない貴重な像が拝めました。スコータイ美術は13世紀後期から15世紀前半の短い期間に作られた美術ですが、その中でもスコータイ時代が最も栄華を迎えた14世紀頃に作られた像をスコータイ・ボリスットと呼び、幸福感を感じさせる表情をした仏像(写真1、7、8、11、12枚目)があります。スコータイ美術の中でも最も評価が高くコレクター憧れのブロンズ像で、有名な遊行仏もこの時期に作られました。その他、県内で出土したテラコッタ製、金属製の塼仏、金製の奉納板等も展示されていました。また宋胡録と呼ばれるスコータイ時代に焼かれた陶器類も展示されていましたがそれらは別のエリアにあるサンカローク陶器博物館のほうが展示品が多いと思います。
The Sacred Sculpture of Thailand: The Alexander B. Griswold Collection, the Walters Art Gallery
- 作者: Hiram W., Jr. Woodward
- 出版社/メーカー: Univ of Washington Pr
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: ハードカバー
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