ドヴァーラヴァティー期 人物像と仏像の比較 [タイ発]
写真1枚目は先日入手したばかりのウートンとチャンセン出土のドヴァーラヴァティー期テラコッタ製の人物像です。ちょうど文献写真(写真2枚目)と同型のものです。これらは本来「身代わり人形」なのでほとんどのものが首が折られた状態で頭部と胴体部分が分かれていますが右側の人物像のように頭部が付いた状態で入手出来たのはラッキーでした。写真3、4枚目はこの人物像の頭部と博物館のドヴァーラヴァティー期の仏像(写真5、6枚目)頭部を比較したものです。見ての通り美術様式(輪郭、眉から鼻筋、口、耳の形状等)がよく似ており、テラコッタ製人物像も仏像と同時期の7世紀頃のものと言っていいと思います。ちなみにこの写真5、6枚目の仏像はバンコク国立博物館に展示されている有名なもので下にリンクしている文献の表紙写真にもなっています。前にも紹介しましたがこの文献は東南アジア初期の仏像や神像等の写真が豊富で美術様式や年代を知る上でとても勉強になります。最近は価格も買いやすい値段になっていますので興味のある方は是非購入してみるとよいと思います。オススメです。
Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia
- 作者: John Guy
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
- メディア: ハードカバー
コメント 0