ナードゥン出土の塼仏(マハーサラカム県) [タイ発]
久しぶりにマハーサラカム県ナードゥン郡出土の塼仏を入手した(写真1〜2枚目)、、と言っても1年ほど前から何度も交渉をしていた塼仏片(ドヴァーラヴァティー様式の立像の上半身部分)です。この型は出土数が非常に少なく完品は数えるほどしかありません。写真3枚目は文献に掲載されている同型の完品で現在はマハーサラカム県のVIPかコレクターのコレクションだと思います。写真4枚目はこれら二点を比較してみたものです。この塼仏は仏暦2522年にナードゥン郡で出土した様々な型(39種類以上)の1つで、塼仏と同時にブロンズ製の仏舎利(写真5枚目左)が発見されています。出土した主要な塼仏のほとんどの型には仏塔がデザインされており、当時出土地付近に仏塔があったことは確かのようです。現在ナードゥン郡中心に建つ仏塔(写真5枚目右)はこのブロンズ製の仏舎利の形状をモデルにして建設されました。その後、仏暦2555年にも同じく数十種の同型の塼仏が発掘されていますが仏暦2522年に出土した塼仏はピンク色やチョコレート色等、褐色掛かった特徴的な色をしておりタイ東北部中心に特に人気の高いお守りで、大型の塼仏でも完品でなければ仏像部を切り離しお守りサイズにして身に付けています。ちなみにニューヨークのメトロポリタン美術館にもナードゥン出土の塼仏が展示されています。年代は9世紀ごろのものです。発注済みの銀製ケースが仕上がったらこの塼仏を携帯して久しぶりに参拝に行こうと思っています。5年ほど前にナードゥン郡の仏塔に行った時の記事を貼り付けておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2015-01-06
<追記>2020年7月8日 発注していた銀製ケースが仕上がったとケース屋から連絡があった。ケースが届いたら塼仏を携帯して早速お参りに行く予定です。
<追記>2020年7月12日 銀製ケースに入れました。流石はプロ。いい仕事をしています。
<追記>2020年7月17日 今週マハーサラカム県ナードゥン郡の仏塔に2522年出土のお守りを持ってお参りに行ってきましたので写真を2枚だけ追加します。地元の博物館にも行ってきましたのでまたあらためて記事にしたいと思います。
Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia
- 作者: Guy, John
- 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
- 発売日: 2014/05/06
- メディア: ハードカバー
銀製ケースが仕上がったので画像を追加しました。まだ届いていませんが。
by プラヤー (2020-07-08 21:29)
銀製ケースに入れた写真を追加しました。
by プラヤー (2020-07-12 20:22)
マハーサラカム県ナードゥン郡の仏塔に行ってきましたので写真を追加しました。
by プラヤー (2020-07-17 14:05)