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三尊像 クメール王朝 塼仏の型(ブリラム県出土) [タイ発]

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久しぶりにクメールのものです。タイ東北部ブリラム県で出土した塼仏の型(青銅製)を入手しました(写真1〜5枚目)。今月出土したばかりのもので写真6枚目はクリーニング前の状態です。出土地は県内の有名なパノムルン遺跡や隣県ナコンラチャシマのピマーイ遺跡まで直線距離50〜70キロのエリアで年代的には三尊像が好まれて作られた12世紀後半〜13世紀初めのものだと思います。型面中央はナーガ上の仏陀、両脇は4臂の観音菩薩と般若菩薩(女尊)で緑青や赤錆で覆われた繊細な造りの型です。裏側の取手は「ナーガ」デザインになっており道具ですが美術品と言っていいと思います。下から2枚目の写真は型面に日光を当てて撮影したものですが錯覚で像が浮き出て見えます。最後の写真は文献に掲載されている三尊像(ピマーイ国立博物館蔵)です。出土地も近く、年代的にもほぼ同時期ごろのものだと思います(型なので左右逆に作られています。)

The Roots of Thai Art

The Roots of Thai Art

  • 出版社/メーカー: River Books
  • 発売日: 2012/08/16
  • メディア: ハードカバー



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シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)その2 [タイ発]

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写真1、2枚目も最近入手したシュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)です。表側はおそらく観音菩薩像、裏側はサンスクリット語(Ye Dharma)の印章が押された塼仏の残欠です。写真3枚目はナコーンシータマラート国立博物館に展示されている同型もしくは近い型です。また写真4枚目はソンクラー国立博物館に展示されているパーラ美術の影響を受けた青銅像(9〜10世紀)で塼仏とほぼ同時期のもので美術様式も近いと思います。その下の写真5枚は先週からバンコク国立博物館で始まった特別展(英名:Reflection on the Thai Arts through "SAN SOMDEJ")の展示の一部ですがシュリーヴィジャヤ期の塼仏の分析結果が掲示されています。これは博物館に展示されている塼仏6点(パッタルン県出土2点、トラン県出土4点)をサンプルにして素材を分析したもので、この特別展のタイトルになっている二人の王子SAN SOMDEJ(仏暦2405-2486)のナリッサラーヌワッティウォン王子(左側)がタイ南部を訪れた際に残された言葉をタイ考古学局が現代の分析技術で再検証したもので、当時言及された「タイ南部の(シュリーヴィジャヤ期の)塼仏には骨が配合されている」通りの結果になっています。塼仏に配合されている骨は偉い方のものだと言われていますがこの辺は不明です、、。)ちなみに写真下から3枚目の塼仏がナリッサラーヌワッティウォン王子が当時パッタルンの出土地から持ち帰られたもので同年の西暦1933年(仏暦2476年)10月に博物館に寄贈されています。今回の分析サンプルになっています。

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Metropolitan Museum of Art Series)

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Metropolitan Museum of Art Series)

  • 作者: Guy, John
  • 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
  • 発売日: 2014/05/06
  • メディア: ハードカバー



The Roots of Thai Art

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  • 出版社/メーカー: River Books
  • 発売日: 2012/08/16
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仏陀ストーリー 生老病死(シャン美術) [ビルマ発]

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初めて手に入れた仏陀ストーリー青銅シリーズの生老病死です。緑青と塗金のコントラストが美しい。シャン美術18〜19世紀のもの。

Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection

Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection

  • 作者: Karow, Otto
  • 出版社/メーカー: White Lotus Co Ltd
  • 発売日: 1995/02/01
  • メディア: ペーパーバック



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シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土) [タイ発]

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タラン国立博物館(プーケット)の記事を書いたので次に今回の成果について書きます。写真1枚目がコレクターの方に譲ってもらったトラン出土のシュリーヴィジャヤ期(8〜9世紀)の塼仏です。今月初めにタラン国立博物館に行ったのはこの塼仏を確認する為でした。この構図と同じ塼仏は大小計5つの型が出土したようですが、博物館の展示品に同一の型のものがあるかどうかを探したところ見つけたのが写真3枚目(写真2枚目の右下)の塼仏です。その下は2点(左が展示品、右が入手品)を並べて比較して見たものです。状態は異なりますがこれらは同一の型、材質感も同じものと分かり無事出土地の確認が取れました。入手した塼仏は仏暦2555年に出土した一部で地元に流れたものだと思います。材質は白っぽい土製で配合物について最近研究が進んでいるようてす。成形後は焼成はされていません。中央が仏陀(倚像)、両脇が観音菩薩像と弥勒菩薩像と言われており、東南アジア以外では中国の唐時代や日本の白鳳時代の塼仏にも似た構図の塼仏があります。サイズ的にはタイ中部の同時期の塼仏よりも小型で繊細な作りです。もう1点同出土地の塼仏(残欠)を入手したのでまた記事にします。
<追記>2020年9月9日 銀ケースが仕上がったので入れて見ました。素晴らしいです。
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Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Metropolitan Museum of Art Series)

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Metropolitan Museum of Art Series)

  • 作者: Guy, John
  • 出版社/メーカー: Metropolitan Museum of Art
  • 発売日: 2014/05/06
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タラン国立博物館(プーケット) [タイ発]

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先週またタイ南部に行って来ました。前回はタイ南部のタイランド湾側(東側)でしたが、今回はアンダマン海側(西側)を南下しました。さっそく旅のハイライトであるタラン国立博物館を記事にします。ここは数年にわたる改装工事を経て今年初めにリューアルオープンしたばかりの国立博物館ですがその直後のコロナで数ヶ月も経たないうちに休館になっていましたが6月から再開しています。展示室の改装はまだ全ては済んでいませんが私の見たかった東南アジア初期の出土品、美術品はこの博物館のメインであり、とても素晴らしい展示室になっています。プーケット島を中心にしたアンダマン海側のタイ南部6県には多くの入り江があり、東西貿易時代(1〜6世紀頃)からシュリーヴィジャヤ時代(7〜11世紀頃)にかけてインドからの南蛮船がこれらの入り江から奥に入り、川や丘、陸路を経て西側のタイランド湾に渡ったようです(写真2枚目は飛行機から撮影したパンガー付近の入り江です)。博物館の最初の展示室ではアンダマン海側のタイ南部6県で出土した土器や金属製品、ビーズ等を通して当時(先史時代、東西貿易時代)の状況をビデオや掲示物で詳しく知ることが出来ます。参考に一番下にタイ南部の地図を添付しておきました。次の展示室からが記事の本題です。まずはこの博物館の中で最も重要な展示物であるパンガー県出土のヒンズー神の石像3体(9世紀)です。出土と言ってよいのか分かりませんが写真6枚目が発見された時の状態です。顔や美術様式的にも西側の影響を強く受けた像で当時インドから運ばれて来たものかと思いましたがタイ側で作られたものと研究されています。次にその横にずらっと展示されているのがトランの洞窟出土のシュリーヴィジャヤ期の塼仏(8〜9世紀)です。博物館がリューアルされる以前は展示されていなかったもので仏暦2555年に発見されたものてす。焼成工程の無い土製で白っぽいきめ細かい材質ですが表面には土が硬く付着しています。今回の旅一番の目的で、これらを見るために来たのですがその甲斐が十分にある素晴らしい塼仏でした。
現状、タイ国内の移動に限られる中、今まで後回しになっていたタイ南部への旅とシュリーヴィジャヤ美術を勉強する機会を得たようで今後さら探究していきます。



Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia

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タイヤイ(シャン)のお守り [ビルマ発]

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珍しいものを入手した。タイヤイ(シャン)の出土品です。シャン様式のお顔で大きなイヤリングを身につけたとてもユニークなブロンズ像です。年代はタイ・ランナー期と同時期の19世紀から20世紀初めごろのものと思います。とりあえずお守りケースに入れてみました。何か良いアイデアが浮かびそうな気がします。
<追記>2020年8月28日 サイズの合うケースに変更しました。少しは良くなったかな。
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Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection

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ロッブリー出土の塼仏片 [タイ発]

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実は最近また博物館級の塼仏片を入手しました。ロッブリー県北東部のチャイバーダーン郡カオ・ヒンクリン出土のものです。ここはペッチャブーン県シーテープ郡南部のバーン・ノーンサーンから直線距離20キロほどの位置ですが、文献に掲載されているシーテープ郡バーン・ノーンサーン出土の塼仏(写真5、6枚目)と比較してみた写真(写真7枚目)からも分かるように、型は同じ、材質の土色も近い為、おそらくこれら2点の塼仏はもともとは同じ型から作られた塼仏だったと思います。古いプラスチックに密封されて30年以上は経っていると思いますが、ルーペで見ると塼仏表面は出土時の土も付着したままです。それでも流石は本物、いい顔で迫力があります。このままの状態で保管して行こうと思います。ドヴァーラヴァティー期 9世紀ごろのもの。

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia

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  • 作者: Guy, John
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ナードゥン郡の仏塔と塼仏(マハーサラカム県) [タイ発]

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先月の中旬に5年半ぶりにマハーサラカム県ナードゥン郡の仏塔に行ってきました。行きはバンコクからブリラム空港に降り、翌朝バスでナードゥン郡まで向かいました。写真1枚目はブリラム空港に着陸する直前の辺りの景色ですが本当に何もない田舎町です。さてコンケン行きのバスはナードゥン郡に向かう交差点(丁字路)で降ろしてもらい、そこからはバイクタクシーで仏塔まで(6km強)向かいました(写真2枚以降)。今回はこのナードゥン郡で仏暦2522年に出土したお守り(写真7枚目)を持ってきたのでお守りを両手で持って仏塔周りを3周しました。以前にも書きましたがこのナードゥン郡の仏塔(写真8枚目)は新しく建てられたもので仏暦2522年(西暦1979年)に多くの塼仏の出土と共に発見された青銅製の仏舎利(写真9枚目)は発掘前と同じようにこの新しい仏塔の基盤部に納められています。また仏塔の外観デザインも仏舎利の形状になっています。ちなみに仏舎利が出土した場所(写真10〜12枚目)は現在の仏塔から東へ約2キロ離れたところにあり標識が立てられています。仏塔の南側の小さな博物館に(写真13〜17枚目)は当時の経緯やこの仏舎利の詳細が記録、掲示されており、原寸大レプリカも展示されています。仏舎利は刈り取られ稲ほどの大きさで青銅製。先端部を切り離すことが出来る構造で内部にブロンズ、銀、金の3重構造の小型の容器があり、米や希少な石が納められていたようです(しっかりと読んでいませんがだいたいこんな感じです)。当時この田んぼエリアからの多数の塼仏の発見はかなりのニュースとなり多くの地域住民が競い合うように発掘をしたようでタイ考古学局の担当者もすぐには騒ぎを止めることが出来なかったようです。私のこのコレクションもこの時に出土したもので、何人かの手を渡り私の元に来たものだと思いますが、まーともかく久しぶりの里帰りが果たせて良かったなと思っています。仏塔から来た道を戻り、バスを降りたコンケンに向かう国道の交差点(丁字路)に戻る1キロ弱手前にKu Santarat遺跡と言う12世紀後半から13世紀初めのクメール様式の遺跡がありますが(写真18枚目以降)、遺跡の隣にこのエリアの出土品を展示している地域の博物館があります。入口には仏暦2514年にラーマ9世夫妻がKu Santarat遺跡に来られた時の写真とご寄贈頂いた仏像が大切に飾られています。またここにナードゥンで出土した種々の型の塼仏が展示されています。これらはおそらく2555年に発掘されたものだと思います。今回やっと来ることが出来ました。ナードゥン出土の塼仏はここ以外ではコンケン国立博物館でも同様に種々の型を見ることが出来ます。ドヴァーラヴァティー様式の美しい塼仏で当然タイには多くのコレクターがいます。年代は9世紀ごろのものです。最後の写真はマハー・コップ(偉大なるカエルの神様)です。

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia

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クーブア遺跡(ラーチャブリー県) [タイ発]

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ペッブリー駅からタイ国鉄の鈍行列車で約1時間、ラーブリー駅の一つ手前のバーン・クーブア駅に着きました。本当に何もないところです。次の列車の時刻を確認してここから徒歩でクーブア遺跡に向かいました。遺跡はお寺の敷地内奥にあります。結構タイ人観光客も来ており遺跡周りには屋台風のブースがたくさんありました。土曜日だったからかもしれません。クーブア遺跡はタイ中部ナコンパトム、ウートン(スパンブリー)と並び重要なドヴァーラヴァティー期の遺跡です。年代的には8〜9世紀頃のものです。上にも登れます。一応周囲を一回りしてみました。遺跡側面にはくぼみ部分があり当時はスタッコ製の仏像やドワーフ像が納まっていたのだと思います。遺跡見学を終え敷地内にある「Ban Khu Bua Museum」に行きました。この地域の伝統民芸品の展示や昔の生活様式が再現されています。まず最初の一角がクーブア遺跡周辺で発掘されたもののコーナーです。ここも同様に当時や発掘時の状況を再現したように展示されておりなかなか見応えがありました。ラーブリー国立博物館やバンコク国立博物館でもクーブア出土の遺物を見ることが出来ますがこのローカルの博物館でもなかなかいいものが展示されており来た甲斐がありました。最後から2枚目の写真はスタッコ製のコレクション(ナコンパトム出土)ですが、最後の写真はここの展示物(右側)と比較してみたものです。だいたい同時期(8〜9世紀ごろ)のものと思います。クーブア見学後、鉄道駅に戻り次はナコンパトムまで移動し、翌日はプラ・パトム・チェーディーと敷地内の博物館を見学し、タイ南部ソンクラーからの旅程は完了しました。近々また南タイに行く為、急ぎ更新。

Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia

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  • 出版社/メーカー: River Books
  • 発売日: 2012/08/16
  • メディア: ハードカバー



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